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4.242025
【障害児支援の基礎知識】放課後等デイサービスとは?事業者向けガイド

児童発達支援と並び、多くの地域でニーズが高まっている「放課後等デイサービス」。
この記事では、放課後等デイサービスの役割・支援対象・支援内容などを解説します。
放課後等デイサービスとは?
放課後等デイサービス(通称:放デイ)とは、障害のある子どもが、学校の授業終了後や夏休み等の長期休暇中に通い、
生活能力の向上や社会との交流を促進するとともに、学校との連携・協働による支援を行うサービスです。
児童発達支援との違い
支援対象となる児童の年齢が異なります。
放課後等デイサービスは、主に6歳から18歳(就学年齢)の障がいのある児童が対象となります。
児童発達支援と同様に療育の必要性が認められた児童も対象です。
サービス類型 | 対象年齢 |
放課後等デイサービス | 原則6歳~18歳(就学児) ※必要性が認められるときは満20歳に達するまで可 |
児童発達支援 | 0歳~6歳(未就学児) |
放課後等デイサービスの主な支援内容
子どもたちの発達段階や個性に応じて、将来的な自立や社会参加を見据えた支援を行います。
①自立した日常生活を営むために必要な訓練
子どもたちが将来、自分の力で生活していけるようにするための基本的な力(生活スキル)を身につけます。
- あいさつ、身だしなみ、時間管理
- 食事の準備や片付け、買い物体験
- 衛生管理(手洗い、歯みがき、排泄など)
- 文字や数字などの基礎的な学習 など
②創作的活動、作業活動
創作や作業の時間は、表現力や集中力を育てると同時に、達成感や自己肯定感を得られる大切な時間です。
- 絵を描く、折り紙、工作
- 季節の制作(クリスマス、七夕など)
- 軽作業(シール貼り、袋詰めなど)による手先の訓練
- パズルやブロックなどを使った空間認知や思考力の促進
③地域交流の機会の提供
社会の一員としての経験を積むために、地域とつながる活動が大切にされています。
- 公園等への散策
- 地域イベントへの参加
- 地元の地域ボランティアとの交流活動
- 児童館等との交流活動
④余暇の提供
放課後や休日の時間に、安心して楽しく過ごす場があることは、子どもの健やかな成長に欠かせません。
- 好きな遊びに没頭できるフリータイム
- 読書・カードゲームなどの選択活動
- レクリエーション(風船バレー、すごろく、リズム体操など)
- 誕生日会や季節行事を通じた「楽しい」思い出づくり
事業所によっては運動療育や学習支援に注力するといった施設もあります。
利用者が事業所を選ぶうえで、子どもにあった支援内容が受けられる施設かどうかは重要なポイントになってきます。
放課後等デイサービスを開設するまでの手順および指定基準等
放課後等デイサービスと児童発達支援については
支援対象となる児童の年齢による違いはありますが
開設までの手順や指定基準等については基本的に同様になります。
よろしければこちらをご参照ください。
放課後等デイサービスの意義
放課後の時間をただ預かるだけではありません。
子どもたちにとっては「安心して過ごせる居場所」であり、「生活力を育むもう一つの学びの場」です。
また、保護者にとっても負担軽減、子育ての相談先となるなど、多くの安心を支えています。
参考文献、出典
障害者総合支援法 事業者ハンドブック「指定基準編」
障害児支援施策(こども家庭庁)
障害児通所支援にかかる事業者の指定申請等について(ウェルネットなごや)